初秋
初秋
ロバート・B・パーカー
2013年3月20日読了
あらすじ
私立探偵スペンサーは、依頼人の母親から息子を取り戻してくれと依頼される。
息子は父親と一緒にすんでおり、父親も手放す気がない。
両親はお互いが欲しいと思っているものをとってやろうという思いから息子の取り合いをしている。
それを感じ取ったスペンサーは、両親はクズだといいきり、息子ポールを自らが大人にすべく立ち上がる。
スペンサーの決意に疑問点
そもそも今回スペンサーは、どうして自らポールの手助けを買って出たのか?
自分以外にポールを助ける人がいないとわかっていて、見ていられなくなったためだろうか?
誰からも必要とされず、何にも興味を示さないポールをみをみていれなかったのだろうか?
スペンサーがなぜ本気でポールを大人にしようと思ったのかはっきりとつかめなかった。
ポール大人計画
スペンサーは、何にも興味を持たないポールにまず家作りを手伝わせ、体を鍛え上げ、服を買いに行き、バレエを観につれていき、いろんな場所へ連れ回し遅すぎた体験をさせる。
家でメロドラマしか観てこなかったポールは次第に生きる活力を見いだし、いつしかスペンサーを尊敬していく。
体を動かすことの気持ちよさ(マラソン5キロだっけ?)、家作りが完成したときの達成感、
好きなものを見つけることができた嬉しさ(バレエ)。これはスペンサーがいなければ間違いなくこんな体験はできなかった。
ラストの涙
ポールが「ぼくは結局なにも物にすることができなかった」という。
スペンサーが「できたよ、人生を」という。
二人は家に入ろうとし、入り口を開けると光が漏れ出した。
ポールの顔から涙が見えた。
ポールのスペンサーに対する感謝の気持ちと思う。
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